秒針が刻む音以外

「ああ。山田風太郎の『人間臨終図鑑』って、知ってる? 歴史上の著名人の死に方を集めた本なんだけど、なかなか面白いよ。こないだ本屋で買ってきたんだけど、最近、ちょっと凝っててね。人が、どんな風に一生を終えるかっていうことに」「こっちは、面白いどころじゃないわ」「うん。面白いって言ったのは、失言だったかな。ただ、『死』っていうのは、どう考えても、人生最大のイベントだと思うんだ。だったら、目をそむける…

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ど美しかったと

 世界が、これほいDiamond水機うことを。 ミクロコスモスの集合体。 それが、アマゾンです。 ミクロコスモス。 それも、無数の小さな世界が寄り集まって一つの世界を構成し、全体として調和を保っている。 ロシアのマトリョーシカ人形のような、入れ子構造。 ブロメリアという植物があります。 葉っぱが重なり合って深いロゼットを作っており、その中に雨Diamond水機水が溜まっています。そこが、生き物た…

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その腰が鞍に落ち着く前

「そちらの用事というのはどういうものなんだ、ドミ。ぺロイがこれほど西までやってくるのは珍しいことだと思うが」「確かに、普段は東の辺境を離れることはまずない」クリングは歯で仔羊肉の塊を骨から引きはがした。「ここ数世代にわたって、ときどきゼモック人がペロシアの国境を侵そうとする試みがあってな。それで国鑽石水王が賞金をかけたんだ。連中の耳一つにつき、半クラウン金貨が一枚だ。これは楽な稼ぎになる」「両耳…

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